2008年10月20日

斑鳩へ

奈良へ行った。
法隆寺に行った。
友達と行った。
 「仁王様ってボディビルダーのポーズでキメてるよね」
と友達が言った。
古代マッチョ

小学生・中学生・高校生。
秋の法隆寺は、修学旅行生に占拠されていた。
五重塔も百済観音も、
子供たちにもみくちゃにされながら見るしかなかった。
・・・やたら疲れた。
 「疲れたね。」
 「疲れたねえ。」
体が疲れた話から、話題はだんだん仕事のグチになっていった。
私も友達もだいぶストレスが溜まっていたから。
 「何かいい仕事ないかな」
 「こういうお寺で働くのとかいいね。心の平和を取り戻せそう」
 「でも人間関係とかしんどそう」

そんな話をしているうちに、たどり着いたのが中宮寺だ。
とても小さな。
静かなお寺。
靴をぬいで上がり、畳に正座をして仏様に向かいあう。

今回の奈良行きは実は法隆寺よりもこの中宮寺をメインに計画した。
ご本尊の「弥勒菩薩半跏像」はたとえようもなく美しく、やさしい顔をしておられる。
私がいちばん好きな仏像だ。
溜まりたまったイライラをすっと吸い込んでくれる。
穏やかな気持ちにさせてくれる。
まるで母親のような微笑みだ。
小さい頃、膝小僧をすりむいて痛いようって泣いていたら、母が
 「大丈夫、大丈夫」
と言ってくれた。
子供の頃はその言葉だけで不思議と痛みが消えたものだ。
中宮寺の思惟半跏像は、大人になった私に
 「大丈夫、大丈夫」
と言ってくれるのだ。

友達と2人で長いあいだ畳に座っていたが、
お寺を出たあとは、どちらも愚痴を言わなくなっていた。
友達もきっと癒してもらえたんだろう。
スッキリした顔で
 「いいところだね」
と言っていた。
・・・傷だらけになったら、また行こうな。
posted by だだ at 21:32| 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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