2009年08月24日

頑張れ、お母さん

混み合うスーパーで子供が走りまわっていた。
5才くらいの男の子。
母親はレジに並びながらも
 「マサシ、マサシ! じっとしてなさい!
  ほかのひとに迷惑でしょう!」
必死で叱りつけている。

だけどマサシ(仮名)はへっちゃらで、お菓子売り場へ逃走してしまった。
母親がため息をつきながらあとを追おうとした、そのとき。
 「マ〜サ〜シ〜く〜ん!
  ちょっとおいで」
隣のレジに並んでいたおばちゃんが子供を呼んだ。
大きくてよく通る、迫力のある声だった。
周囲の人々がいっせいにおばちゃんを振り返り、それから子供を見た。
躾けに悩む母親にかわり、おばちゃんがビシッと叱ってくれるに違いない。
みんなそう思ったはずだ。
マサシも怯えたように立ちすくんでいる。

おばちゃんは迫力のある声で、言った。

 「マサシくん、こっちおいで。
  おばちゃんがアメちゃん買ったろ」

なんでやねん。
ビシッと怒るん違うんかい。
アメちゃん買うたるんかい。

マサシは尻尾をふってとんできた。
そして見知らぬおばちゃんにアメをもらい、ごきげんでありがとうを言った。
母親はレジの向こうからすみませんすみませんと頭を下げつづけた。

近頃は子供の躾けがなっとらんと言われる。
親がちゃんと叱らないからだと言われる。

私には、わからない。
そうかもしれないし、違うかもしれない。
私は子育てをしたことがないから「近頃の親は、子供は」なんて言う資格がない。
ただ、子供を躾けるのってすごく難しいんだろうなと思う。

妹が言ってた。
香港や台湾では、スーパーや安いレストランくらいなら子供が騒いでも誰も文句を言わないし嫌な顔もしない。
ものすごく子供を可愛がる国でみんなが子供好きだから、
「子供は騒ぐものだ」という認識なのかもしれない。(大人もうるさい国だしな)
逆にオーストラリアでは、子供の言動で親が判断されてしまうから躾が厳しくなるそうだ。
妹に言わせれば日本の親は
 「自分の子には甘いくせに、他人の子の躾にはうるさすぎ」
だそうだ。
叱らなければ躾ができていないと言われ
叱れば虐待だと言われ。
親の顔が見たいという人の親の顔を見てみたい。
・・・ああ、聞いてるだけで大変そう。

マサシをアメで黙らせたおばちゃんは、いたずら坊主の頭をなでながら
 「お母さんを困らせたらアカンよ」
と、こんこんと諭していた。
posted by だだ at 19:12| いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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