2009年10月30日

だまし絵

美術館に『だまし絵展』を見にいった。
だまし絵とは、高度な技術で仕掛けをして、見る者の目をだます絵のことだ。
いろいろなトリックがあったが、いちばん多いのが
「実物と見間違う絵」
だった。
写真のよう、ではない。
写真よりもっと立体的でもっとリアルな質感がある。
木の棚の重み。
貼り付けられたメモの薄さ。
手で触れそうなウサギの毛皮。
額からはみだした人物。
どこまでが額でどこからが絵なのか、本当にわからないのだ。

長時間だまされ続けると頭がクラクラしてきた。
クラクラした頭で、今も世界はだまし絵だらけなのかもしれない、と思った。
私たちが実際に見たり聞いたりできる物事はほんの一部。
たくさん情報がテレビや新聞やネットによって伝えられてくる。
だがメディアが私たちに見せているものが「だまし絵」でないという保証はない。
左から見れば一人の男しか描かれていなくても、右から見れば2人ならんだ肖像画が見えてくるかもしれない。
当然のように世界を取り囲む額縁ですら、絵の具で描かれた絵かもしれない。
いつの日か、肖像画の人物は描かれた木の枠をとびだしてくるかもしれない。
どこまでが本物なのか。
疑いだせばキリがない。
情報が氾濫している現代だからこそ、もしかしたら昔より「だまし絵」は増えているかもしれない。
posted by だだ at 19:27| いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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