「ビリーズ・ブートキャンプなんてメじゃないぞ!」
というくらい見事な痩せっぷりだった。
あれから3ヵ月。
「夏場にガテン系の仕事はきつい!」
と山田太郎も言うており。
二十代の若者達は「殺される」と言って次々に辞め、
主婦達は体をこわして順番に倒れ、
人手が減っていくぶん、仕事は増えていく。
炎天下で働いたあとに残業が5時間とか。
毎日12時間の肉体労働の結果、仕事仲間の大半は病人みたいに痩せ衰えてしまった。
今の仕事場に笑いはない。
会話もない。
いつもの朝の挨拶は、「おはよう」ではなく
「生きてるか?」
「うん、今のところ」
ここは網走監獄か。
顔はどんより。
目はうつろ。
それなのに。
ああ、それなのに。
こんなに働いてるのに。
こんなに頑張ってるのに。
私は誰よりも残業時間が多いのに。
どうして・・・
どうして・・・
どうして私だけ痩せないんだーーー!?
永遠の謎だ。